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ご縁がつないでくれた
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笠間と東京の二地域居住

ご縁がつないでくれた
「週末笠間ぐらし」。

徳永 昌子さん・道隆さん ご夫妻

笠間にある世界で唯一の合気道の神社「合氣神社」に魅せられた昌子さんは、合気道の道へ。さらに、笠間好きの仲間とのつながりをきっかけに古民家を購入することに。夫の道隆さんと愛犬のミラクルとともに、東京で仕事を続けながら笠間との二地域居住を楽しむ。

不思議な体験から導かれるように笠間へ。

―どんなペースで笠間の暮らしを楽しんでいますか?

昌子さん:私はクリニック、主人は鍼灸院を東京で経営しているため、平日は都内の自宅で生活しています。週末は笠間で過ごし、仕事が始まる朝に都内へ戻るというサイクルです。

―なぜ笠間に住まいを持とうと思ったのですか?

昌子さん:ちょっと不思議なご縁とでもいいましょうか。そもそも笠間には「陶炎祭」という陶器市を目的に訪れたのですが、その移動中にきれいな光の柱のようなものが見えたんです。そこにあったのが、合気道の開祖によって創建された「合氣神社」でした。その後もさまざまなめぐり合わせで、生涯の趣味となる合気道を始めることになりました。

一方、以前から地方の暮らしに興味があって、もともと好きだった陶芸が根付いた街であること、地元の方がとても親切だったこと、さらに合気道の聖地ということで、笠間に親しみを感じるようになったんです。「笠間ファン倶楽部」という集まりを通じてご紹介を受けたのがいまの古民家。主人ともそのときの縁で、一緒に暮らそうということになりました。

道隆さん:そう、僕がもともと地質学を学んでいて、土地の調査を頼まれたのがきっかけで。ここには、彼女の心を動かすものがあったんだと思います。目にみえない何かに魅かれて、それが地元の方に伝わって縁を呼ぶというか。そうでなければ、こんなにスムーズに物事が進まなかったと思います。

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東京ではできない思い思いの過ごし方。

―ふだん笠間ではどのように過ごされていますか?

道隆さん:東京ではありえないような、健康的な生活をしています。朝起きたら犬と散歩。昼食をとって2時間ほど畑仕事をしたら、また裏山を3時間ほど散歩。夕方に戻って一杯やっていると、ウトウトして19時には眠ってしまうんです(笑)。もともと下妻市の出身で、ずっと東京には住んでいますが、人が多いのが苦手だったんです。ここには学生時代に住んでいた沖縄のようなおだやかさがあって、とても居心地が良いです。

昌子さん:私は笠間に来ると合氣神社の敷地内にある稽古場で練習をするのですが、都内の道場とはまた違う感覚があります。毎月神事があり、神社にお参りするように二礼二拍手をして稽古を始めるという決まりもあり、より身が引き締まる思いがしますね。ちなみに合氣神社は、海外から数ヶ月住み込みで合気道を習いに来る方も多いんです。さまざまな方との交流も稽古の励みとなり、気づけば合気道歴は10年を越え、現在は三段となりました。

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穴場だから本当は教えたくない(笑)。

―笠間の暮らしは6年目とのことですが、どんな所が気に入っていますか?

昌子さん:自然が豊かな場所で、家庭菜園ができることがうれしいですね。毎年キュウリ、なす、トマト、にんじん、豆、瓜などいろいろな野菜を育てています。裏山にも筍が毎年200本ほど生えてきて、水煮にしても食べきれないくらいです。毎年春になると合気道仲間を呼び、掘った筍を持ち帰ってもらっています。

道隆さん:都内と二拠点で、ちょうどいい距離感も気に入っています。いまはクルマ移動がメインですが、常磐道はあまり混まないので、うまく行けば1時間10分くらいで行き来できます。常磐線にはグリーン車もありますし、電車移動も快適です。東京から90km圏内の近さなのに、茨城はあまり注目されないんですよね。

昌子さん:それに茨城は農作物の出荷量がトップクラスですし、メロンや栗などおいしい特産品もたくさんありますが、あまり知られていません。穴場なので本当は教えたくないくらいです(笑)。

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地域の草刈りなど、交流を楽しみながら。

―どんな方が笠間の移住に向いていると思いますか?

昌子さん:周りの人とコミュニケーションをとることが好きな方。東京では通りすがりにいちいち挨拶はしませんが、このあたりでは子どもも大人も挨拶をするのが当たり前です。散歩をしていても、皆さん野菜や卵をくださるなど交流を大切にする方が多いと思います。私たちも地元に馴染めるように子ども会で一緒にカレーをつくったり、しめ縄づくりをしたり、草刈りをしたり、地域の行事にできるだけ参加するようにしています。

道隆さん:草刈りもそうですが、カラダを使うことが苦ではない人も向いていると思います。歩くことも必然的に増えますから。

―これから、笠間でやってみたいことはありますか?

道隆さん:近くに有名なハーブガーデンがあるのですが、その庭の手入れが行き届いていてとても美しいんです。いまはまだ雑然としている家の裏を少しずつ整備して、そんな庭をつくれたらすてきだなと思っています。

昌子さん:いつか「笠間のターシャ」と言われるように(笑)。また、私のクリニックではハンディキャップを持っている患者さんが多いので、いつかここがそういった方々にお庭づくりのお手伝いをしていただく、事業所のような役割も担えたらいいなと思っています。

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